アヲウオ図案事務所は、グラフィック・映像から家具、内装、建築に至るまで、分野を横断したデザイン活動を行っています。屋号に用いた「図案」という言葉は、明治期に納富介次郎が欧米の “design” の訳語として導入したものです。当時の日本にとって “design” という概念そのものが新しく、「図案」はその理解と受容の過渡期に生まれたものでした。図案学においては、建築や窯業、印刷、服飾など多様な領域にまたがった、共通の理論が存在すると信じられていました。未成熟ゆえの還元主義的な側面もありますが、彼らの制作物には固有の美学がにじみ出ています。図案家たちはしばしば、実現性を度外視した設計図を描きましたが、そうした観念への傾倒には、倒錯的でありながら抗いがたい魅力がありました。私たちは、「図案」という言葉を、西洋的なデザイン概念の不完全な翻訳とは捉えていません。むしろ、日本独自の思想と design が交錯して生まれた、固有のデザイン概念であると考えています。その魅力と可能性を、現代の表現を通じて丁寧に掘り下げ、研究していくことが私たちの活動の根底にあります。代表:小野眞央
Photograph of our office
Founder: Mahiro Ono
2021: Graduated from the Department of Architecture, College of Engineering, Shibaura Institute of Technology
2021: Entered the Graduate School of Engineering and Science, Shibaura Institute of Technology
2022: Took a leave of absence and trained at a furniture workshop, acquiring woodworking skills
2024: Completed the Graduate School of Engineering and Science, Shibaura Institute of Technology
2024: Established aewouo design* office
代表:小野眞央
2021年 芝浦工業大学建築学部建築学科卒
2021年 芝浦工業大学大学院理工学研究科入学
2022年 休学・家具工房で修行木工技術を習得
2024年 芝浦工業大学大学院理工学研究科修了
2024年 アヲウオ図案事務所開設